”歳をとる”ということを教える2
20代 小河です。
長野県民は、お漬物をこよなく愛す人々です。瓜、セロリ、長いもまでお漬物にし
てしまいます。特に有名なのが、野沢温泉の野沢菜でしょうか。やはり有名な京都の
お漬物は上品で、香の物といって、小皿に少しずつ盛り付けて、食事の締めくくりに
頂きます。ところが長野では、食事やお茶の度に、大鉢にどーんと盛ったものが幾種
類も出てきます。それが1年中です。だから一般家庭でも、商売屋のごとく幾樽も漬
けるのです。普通は大根と野沢菜が主ですが。その野沢菜の刈り入れや、お菜洗いが
今見られます。このお菜洗い、私が越してきた頃は、初冬の寒風の中、冷たい水で行
うため、とても辛い作業でした。それが10年程前、わが町にも温泉が出、家庭用の
お風呂などに汲めるよう、温泉スタンドで安く販売されるようになりました。そうす
ると、その温泉でお菜洗いをするようになり、作業は楽になるわ、温泉で洗った菜は
やわらかく漬かり美味しいわで、結構毛だらけ猫灰だらけになったのです。実はここ
長野でも、面倒な漬物作りを親や姑から引き継ぐ人ばかりではなく、母の味、おばあ
ちゃんの味は失われていきそうです。だから、お菜洗いが温泉でできるのは、それに
歯止めをかけるにもいいことなのです。元祖野沢温泉の美味しい野沢菜は、もともと
温泉で洗ってますしね。今年農協支部が、町のあちこちで休耕田に野沢菜を植えて、
一般の人達に自分で刈り取ったのを安く買ってもらうという事業を始めました。1キ
ロ50円だそうです。1メートルにも育った菜を何十キロも刈っていく人もいたそう
です。これから行く先々で、その家の味の野沢菜の漬かり具合を、「ちょっとお味
見」させてもらえるのが楽しみです。
<<歳を取ることを教える>>の続き
我が家の子育ての結果を書くのを忘れていました。
我が家のお年寄り達は、夫婦二人で暮らしています。だから何でも自分達でやれる
と思っていて、私達を頼っていません。私達もあまり年寄り扱いしちゃいけないと
思っているので、たいしていい嫁や婿でも、優しい息子や娘でもありません。だから
子供達も特別優しい言葉をかけるでもないし、自分から気を利かせて働くふうでもあ
りません。ただ、祖父母とよく話すし、頼まれれば手伝いの一つくらいはします。ま
た、とても上手に甘えもしますし、少々小言を言われても、ふくれるくらいでキツイ
言葉を返したりしません。私はそれで充分だと思っているのです。学校や部活や時に
は友達よりも優先して、両方の実家へ帰って、一緒におしゃべりしながらご飯を食べ
ることを大事にして来ましが、最近、いい嫁でいることよりも、そのことに対して喜
んでもらっているようです。娘に尋ねると、祖父母の元にいると疲れるのだそうで
す。家にいる時よりも、周りに気を遣っているからです。それでも祖父母の元に行く
のは嫌ではないと言っています。「前にも聞いたよそれ。」とか、「もううるさい
な。」とかいう言葉が、のどの一歩手前まで出かかるそうですが、ぐぐっとこらえ
て、出さないようにしているそうです。息子の方はというと、実は私は先週、20代の
同期会で大阪へ行ったのですが、実家に泊まると聞いてついて来ることになり、両方
の祖父母に顔を見せに行ってくれました。翌朝、おふとんでぐずぐずしている息子
に、母がほお擦りして起こすのを見て、うらやましかったです。私はもうそんなこと
させてもらえませんから。
近頃私は、息子に頭のてっぺんから足の先まで見まわされ、「はぁ」とため息をつ
かれています。中年太りを嘆かれているのです。娘にも「そのお肉、もうちょっと何
とかしたら。」と言われています。」まぁこれから段々と、そこらじゅうたるんでく
るんですね。いくらあるがままに老いを見せると言っても、悪あがきくらいはしなく
ちゃ子供達に悪いと思って、体重管理やお肌の手入れなど少しは気をつけようと考え
始めたところです。一方で、最近二人に更年期障害について語っています。予兆を感
じてきたので、ご飯を食べながら、人によって症状が違うだの、私の場合はたぶんこ
うとか話しているのです。重いと人格まで変わってしまうといいますから、子供達に
も理解して付き合ってもらわなければなりません。いよいよその時が来たら、家族で
助けてもらえるといいなと思っています。老眼鏡をかけることから始まり、入れ歯に
なり、膝に人工関節が入りして身体はどんどん老いていくけれども、いつまでもちゃ
んと社会に顔を向け、柔軟に生きていきたいと願っています。
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